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国や自治体に対して要望したい事はなんですか|全国実態調査より

民医連では新型コロナウイルス感染症のパンデミックは、明日の看護職を目指す学生たちの生活と勉学環境にもより深刻な影響を及ぼしているのではないかと考え、看護学生が置かれている現状を把握するための全国実態調査を引続き、実施したので報告します。
<集計概要> 回答数1,556名●45都道府県の看護学生から回答を得ました。

看護学生が置かれている現状を把握するための全国実態調査より 学生の要望

①現金支給(緊急給付金など)

966名

②授業料の引き下げ

810名
(養成校への公的助成の増額)

③授業料の減免制度の拡充

527名

 

調査分析の大要

1.「奨学金」「貸付金」を受けている学生が7割を超え、「受けていない」学生もその内訳を見ると「本当に必要なかった」のは6割程度で経済的支援(借入金含)無くしては日本の看護師等養成校では学べない。更に、返済不安を感じている学生の割合は5割から7割へと昨年よりも大幅に増加していた。
2.経済的ゆとりが無い時には衣料品(3割)、食費(2割)を節約と回答。アルバイトをしている看護学生は8割と大幅に増加しており、1日平均6時間以上が2割、4時間以上は6割を超えた。その内深夜勤務ありが半数を占め、1割は常態化している。ほとんどの看護学生が学業に専念出来ない状態にあると言える。
3.この為、アルバイトによって半数の学生が学業へ何らかの支障を抱えており、「心に余裕がない」「体調を崩している」学生もおり、看過できない。
4.新型コロナ感染予防の為に実習期間前からアルバイトを禁止されている看護学生には、これまで同様学生支援緊急給付金などの支援が引き続き必要である。

 

これらを踏まえ、2022年11月に文部科学省に「緊急給付金の制度継続と看護師養成所等への補助金を求める要望書」を提出しました。

 

要請事項

1. 「学生支援緊急給付金」について、今年度の制度の継続を求めます。すべての学生を支給対象とすることを求めます。
2. 国際人権規約第13条【教育に対する権利】を誠実に履行し、国の教育予算を増やし、高等教育無償化、補助金の拡充、給付型奨学金を創設し、お金の心配なく誰もが平等に学ぶことができる教育制度への転換を求めます。
3. 医師・看護師など医療職の国家試験で、新型コロナウイルス感染となった場合に国の責任において追加試験の機会を認め、今から準備対応するよう求めます。
また、移動による感染リスクを減らす上でも国家試験の会場を13都道府県に限定せず全都道府県に会場を設置することを求めます。

 

 

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掲載日:2023年5月25日/更新日:2024年9月25日