看護学生のいる家庭の世帯年収270万未満が増加!|全国実態調査より
2023年全国看護学生アンケート調査の結果をお知らせいたします。
看護学生の置かれている現状 ~看護職養成校への聴き取りより~
コロナ禍では、親の休業などで家計が厳しくなる学生がでてきました。痩せてきた学生に声をかけると、2の水だけで過していたこと、親からの仕送りがなく、学費が払えず、学校へ泣いて電話をしてきた学生もいました。
昨年は、物価高高騰の影響も加わり、授業料納入を遅らせてほしいといった相談が増えています。
新設された給付型奨学金には年2回、成績と世帯年収の適格認定があります。学生のアルバイト収入まで世帯収入とされている為、自活して家計を支えようとバイトを増やして認定から外されてしまった学生もおり、矛盾しています。
看護学生の学校種別と住まい
世帯年収270万未満が前年比約125%に増加年収500万円未満が全体のおよそ7割を占めた。
学生の要望
•学費や交通費、その他にお金がたくさんかかる。奨学金も、もし資格が取れず返済出来なかったらと不安で申請もできなかった。
•学びたくても、学費が高すぎて学ぶことを諦めている人も多くいると思います。もう少し、国の対策として学費を安くしたり、裕福ではない家庭への金銭的な対策、大学生の交通費や教科書代を安くするなど対策があったらもっと充実して学業に専念できたり、学ぶことを諦める人が減ると思います。
•学生に目を向けてほしい。憧れの看護師を目指して勉強に励んでいるが、涙を流し希望を見失いそうになる毎日を過ごしています。私たちは地域の人々の健康と笑顔のために知識、技術、態度を身につけようと努力しています。その私たちが金銭的余裕がなく、高額な参考書が買えず、ほっと一息できる嗜好品も買えずにいます。
•コロナの5類化以降も、医療機関での感染対策はほとんど変わらず、学生の実習前のアルバイトの禁止は続いています。3年時はほとんど実習の為、バイトが出来ず収入が得られないという特別な困難があります。
全日本民連ではこれらの要望を元に、国へ請願を提出しました。
これからも、引き続き国への支援を求めて行きます。
掲載日:2024年2月18日/更新日:2024年9月25日