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感染管理認定看護師 残間由美子さん 宮城民医連|看護師インタビュー

2020年は未知の感染症であった新型コロナウイルス感染症が流行し、ウイルスの正体、病状の経過、感染経路、治療法などわからない事が多い中、メディアやSNSから様々な情報が発信された。その情報は不安を煽るような内容だったり、一部を誇張するような内容だったりして、正しい内容を正確に伝える必要性を感じていた。
自施設では感染症専門の医師がいて、エビデンスに基づいた内容の定期的な学習会が行われたことから、比較的早い段階で「正しく恐れる」ということができていた。一方地域の施設等では、情報難民となっている様子が伺え、どこまで対策を行えばよいのか困難を抱えていた。近隣施設でもクラスターの発生があった。高齢者施設でクラスターが起こると、重症化し、入院施設への影響が大きいことから、院内対策が落ちつた8月から地域への活動、特に高齢者介護施設への訪問指導を開始した。
2020年は、地元大学の感染管理認定看護師と宮城県の長寿社会政策課に調整していただき、約80件の訪問助言を行った。訪問助言の内容は、感染者が出た場合のゾーニング、個人防護具着脱訓練、マニュアル指導などである。現在まで宮城県内の訪問指導を行った施設からクラスターとなった施設は出ていない。今年度は宮城県から予算が出る事業となり、宮城県内の感染管理認定看護師と協力して継続した取り組みになっている。地域で活躍できる感染対策の専門家が求められていると思う。

 

 

 

掲載日:2021年7月1日/更新日:2024年8月21日