地域・看護師確保の実態から|ナースアクション国会要請行動
2024年1月30日
宮崎医療生協 看護介護部長 小牟田佐知子
<厚労省の発言>
宮崎医療生活協同組合で、看護介護部長をしてます小牟田と申します。
4年にも及ぶコロナ禍で、地域の人々のいのちを守るために、職員ともに病院、診療所、訪問看護、介護事業所で奮闘してきました。特に第8波では、感染数が全国1位で、高齢者施設のクラスターが過去最高となり、亡くなった方の34%が施設入所者という、深刻な状況の中で勤務してきました。
病院は、100床規模の小さな病院ですが、コロナ難民を出さないように発熱外来をはじめ、感染者を受けるための病棟再編をし、搬送困難事例が増える中、断らずに、年間2000台以上の救急を受け入れてきました。救急隊からも生協病院があって本当に良かったと感謝されています。搬送患者の特徴としては、高齢者の救急が殆どで、入院患者も介護度が高く、病棟看護師の負担がかなり増大しています。
当院は「地域の願いに応え、誰もがかかれる病院」として、以前から地域医療を目指した医師、看護師が集まる臨床研修病院でもあります。しかし、コロナ禍で看護師が疲弊し、転職も含め看護現場を離れるという事態が起きています。そして、今や看護師が不足して、病床閉鎖をせざるおえない事態になっています。この状況は、当院だけでなく、近隣の急性期病院も同じ状況がみられています。
すべての看護職の処遇改善を求める署名は、一緒に頑張ってきた宮崎市内の9ケ所の病院看護部長さんから賛同を頂き、署名をたくさん集めて頂きました。 宮崎県は人口10万人あたりの看護職員の就業数は、全国で4位と言われてます。しかし、現場の実態としては、常に看護師が不足しています。そして県内の看護学校の多くが、少子化の影響もあり、学生が集まらず、定員割れの状況です。
2040年に向けて医療介護の需要が益々増大する中、このままでは、人材不足で地域医療が守れない事態が起こります。
是非、国の責任で国民のいのちを守り、地域医療を守るために、全ての看護師の処遇改善を求めます。そもそも診療報酬は、安全・安心の医療提供体制を確保する基盤となるべきものです。すべての医療従事者の処遇改善のため、診療報酬の大幅な引き上げを求めます。どうぞよろしくお願い致します。
民医連は以下の要請書を提出しました
掲載日:2024年1月30日/更新日:2024年2月9日